点眼薬における防腐剤の注意点について学ぼう

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点眼薬には開封後、容器内で細菌が増殖しないよう防腐剤が入っているものがほとんどです。

今回は点眼薬に使われている防腐剤の種類やその影響と、コンタクトレンズとの併用について説明していきたいと思います。

どんな防腐剤が使われているの?

点眼薬の防腐剤には、
・ベンザルコニウム塩化物
・クロロブタノール
・パラベン
があり、緑膿菌をはじめとした殺菌効果は
ベンザルコニウム塩化物>クロロブタノール>パラベン
の順となります。

ベンザルコニウム塩化物は、抗菌作用が広く、刺激が少ないためよく使用されています。

強い抗菌作用を示す一方で、ベンザルコニウム塩化物は、細菌の細胞膜だけではなく、眼の角膜の細胞膜にも作用しタンパク質を変性させ、角膜上皮細胞に影響を与える可能性があります。




通常の用法用量では角膜障害を引き起こさない程度の濃度にしか添加されていません。
しかし、多剤併用や、頻回に点眼した場合、涙液動態の悪いドライアイ患者の方は、高濃度で眼の表面に接触することとなり、角膜障害を引き起こす可能性があります。


角膜障害の症状は、充血、眼痛、霧視などがあり、このような副作用を訴える方は防腐剤の影響を考えてみるといいかもしれません。

コンタクトレンズへの影響は?

ソフトコンタクトレンズは薬物を吸着しやすい性質があります。
そのため、防腐剤のベンザルコニウム塩化物を吸着してしまい角質障害を引き起こす可能性が高いと言われています。

ソフトコンタクトレンズを使用されている方には、コンタクトレンズを外してから点眼するよう説明が必要です。ワンデーのものであれば蓄積性が少ないため、装着したままの点眼でも影響は少ないそうです。

ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズと違い、防腐剤の吸着性は低いため、装着したまま点眼可能とされています。

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再装着までの時間はどれぐらい

防腐剤にベンザルコニウム塩化物が入っている点眼薬を点眼後、
コンタクトレンズの再装着までの時間は、例えば
・ザジテン:点眼後15分以上経過後
・パタノール:点眼後10分以上経過後
 と添付文章に記載がありました。

服薬指導の際、点眼後15分以上経ってから再装着するよう指導するのが望ましいでしょう。

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